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スイスまで見えた! 感動のモンブラン(フランス旅行 8.)

からの続きです。



突然エギーユ・デュ・ミディ展望台の上空に現れたヘリ。

これは展望台の改築・補修工事に使用するための

資材を運ぶためのヘリコプターでした。

スイスの場合でも、このような山岳地帯へ物を運ぶ必要性のある場合、

ヘリコプターが使用されます。


(今回はその方法を動画に納めておらず無関係ですが、

昨年旅したスイスの世界遺産、ラヴォーのブドウ畑の「ブドウ運搬の様子」を納めた

過去の記事と動画が ↓ こちらです。 ご興味のお有りのみなさま、ご参考まで。)


目撃!凄いブドウの運搬方法(世界遺産の段々畑・ラヴォーLavaux 動画付)



ここからが本日の記事の本題です。

前回の記事でも少し触れた通り、

エギーユ・デュ・ミディ展望台の一番高い場所には、

"私一人だけ" で登りました。


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同行していた夫 Banana は、

下の位置にある展望台に隣接したカフェでしばしの休憩。

その理由は何も私たちが夫婦ゲンカをしたワケではなく、

もう10年以上連れ添った夫の意外な一面を発見したからでした。


夫婦共々高所恐怖症である私達は本当に高い場所が苦手です。

しかし私自身に関して言えば、

飛行機やケーブルカー、ロープウェイなど、

体全身を覆われている乗り物は大丈夫です。


Banana もそれは私と同様ですが、

以前からなんとなく気づいてはいた事であったのですが、

一つだけ私と大きく異なる点は、

高度が増すと呼吸が少し乱れ、それを整わせるのが難しくなるらしく、

これは以前にユウグフラウ・ヨッホの展望台に登った際にも

同じ経験があったのですが、

それはまだスイスに住む以前に旅行として訪れた際

(10年近く前)の出来事で、

少し顔色が青ざめ呼吸を整えている程度であったため、

正直なところ、その事をほとんど忘れかけていました。


Banana は定期的にゴルフやエクササイズを続けており、

年齢の割には贅肉もほとんどなく、私よりもずっとフィットな
健康体。

特に心臓に問題を抱えている訳でもなく、

今回も椅子に腰掛けて呼吸をゆっくりと整えれば治まる程度ですので、

さほど深刻な体調ではないと判断はしたのですが、

おそらく彼の中では、その場での呼吸の問題というよりも、

あまりにも高い場所に登ると、体調が悪くなるその事への恐怖心が

心の中に根付いているのも事実であるのだと思います。


モンブラン観光をする前、ネットで情報を検索すると、


「高地に体を慣らすため、

途中駅(Plan de l'Aiguilleプラン・ド・レギュキーユ)で休憩するのがベスト」


とあり、Banana の過去の体験もふまえ、

その通りにしようと思っていたのですが、

モンブラン観光についての以前の記事もご覧下さったみなさまはご記憶の通り、

この日は早朝からロープウェイのテクニカル・プロブレムが発生し、

後続のゴンドラがつかえていたため、

プラン・ド・レギュキーユに到着すると待機していた係員に、


「ここでは止まらず、

終点の
エギーユ・デュ・ミディまでそのまま乗り継いで下さい。」


との案内を受け、途中駅で高地に呼吸を慣らす事が出来なかったのも

彼の恐怖心を更に高めた大きな理由の一つなのだと思います。


大丈夫であろうと思い、
途中駅のプラン・ド・レギュキーユを出発。

ところがエギーユ・デュ・ミディへと向かうロープウェイの中で、

突然様子がおかしくなった Banana。


普段は弱音など吐いた事のない彼が、


「高すぎる、怖い・・。」


と口にし、

今まで過去11年の結婚生活で、

私が見た事もないような脅える表情には驚いたものの、

そこから下へ戻る事も出来ず、


「すぐに着くから大丈夫、

上に着いたらゆっくるりと休憩しようね・・。」



と冷えきった手をにぎりしめ、励ましながら、何とか展望台へと到着。


少し呼吸を整えた後、本人も大丈夫と言うので

そこから階段で登れる展望台までは辿り着いたのですが、

いざ、一番高い場所へ・・。

という時点で、


「ボクはここでもう充分。

気分も落ち着いたし大丈夫・・。

カフェで休憩しているから、キミだけ登っておいで。」



という Banana に、

そばについているべきかどうか悩んだものの、

顔色も表情も先ほどから比べると安定し落ち着いた様子であったため、

自分自身もスイスに住んで以来、

夢の一つだったモンブランを間近で眺める事、

快晴に恵まれた、このまたとは無いかもしれないチャンスを

ここまで来て棒に振るのも悔いが残りそうだったため、

その言葉を信じ、一人で展望台へと登ったのでした。


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私が展望台へ登っている間の時間はおよそ40分。

夫の事が気がかりではあったものの、

そこから見渡したアルプスの姿は、それは例えようのないほど素晴らしく、

遠くにスイスまで見渡せる壮大な山の景色は感動的で、

体感気温マイナス10度近い極寒の展望台で、ついついの長居。


美しい風景に見惚れ、写真やビデオの撮影をしていたその時、

周りのざわつきを察知し、そちらに目をやると、

10代前半くらいに見える白人の女の子がその場に横たわり、

家族や救護の係員らしき人たちに介護をされているところでした。

意識はしっかりとしており、周りにいた人たちの様子から、

それほどは深刻ではない状況がうかがえたため、少し安心したのですが、

彼女ももしかしたら私達のように、

途中駅で高度に慣れるための休憩ができなかったのだろうか?

と、考えてみたり・・。


そして、

美しい山を眺めるための展望台とはいえ、

3842メートル の高い場所に登るには、

決して小さな油断はしてはならない事を実感したのでした。

(とは言え、今回は状況的にやむおえなかったのですが・・。)


下のカフェに降りてみると、

Banana は見違えるように元気な様子で一安心。

本人いわく、彼の高さの限界は2000メートルくらいなのだそうで、

落ち着いたところで出た、

本音とイングリッシュ・ジョークの入り交じった日本語のひと言。


「高カッターー、怖カッターー、寒カッター!!」


冗談まじりの言葉に大笑いしたものの、

彼の弱点の大きさに気づかずに、

『モンブランを是非観光したい!』と申し出た事を、

少し申し訳なく感じた私・・。


相手が夫であれ、そうでなかれ、

自分が問題なく大丈夫であると思われる事でも、

相手にとっては必ずしもそうではない場合もあるのだという事を

あらためて感じ、自分自身を戒めると同時に、

結婚して10年以上経った今でも、

自分がまだ知らなかった夫の一面がある事も新しい発見でした。


高地にある展望台へ登られるご予定のおありのみなさま、

今回の記事はあくまでもご参考で、

高所での体調は人それぞれに個人差があるかとは思いますが、

もしも高い場所で、体調面でご不安がおありの方は、

くれぐれもご用心をされて、観光をお楽しみ下さいませ。



(別の記事を挟み、「フランス旅行10.」 へと続きます。)



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