
「スイスの街角から」インスタグラムは こちらです★
天気予報がピタリと当たり、寒い週になりました。
雪が降り続く中、木曜日は、
日中の気温も氷点下(マイナス)-6℃、
体感気温は(マイナス)-10℃の
チューリッヒ湖畔の我が街です。


土曜日の最低気温は、
なんと、(マイナス)-15℃の予想 !?
本当に??
とツッコミたくなりますが、
眠っている真夜中に過ぎて欲しいものです。

さて、本日は、
チーズ好きな人の多い、
スイスを象徴するニュースの話題です。
スイスのチーズマーケティング組織
【Switzerland Cheese Marketing organisation】
が2月初旬に発表した内容によると、
昨年、スイスは77,100トン以上のチーズを輸出し、
輸出量最多だった2019年から、
1.6%増加しました。
これにより2020年のチーズの輸出量は、
過去最高を記録しました。
Swiss cheese exports swell amid pandemic cooking frenzy (The Local)
コロナの影響によるロックダウンが、
家庭料理への必要性と関心が高まったことが
大きな理由のようです。
チーズマーケティング組織の担当者の声明によると、
「コロナウイルスのパンデミックに関連する
厳しい経済状況にもかかわらず、
2020年はチーズ販売の記録的な年となった2019年の
輸出レベルを、更に大きく上回った。」
と語られています。
2020年のチーズ輸出による収入は4%近く増加し、
7億スイスフラン(6億4000万ユーロ)
に到達。
特に即席ですぐに使えるタイプの
チーズフォンデュなどの輸出が4.9%と、
急増したそうです。
手軽におひとり様でも楽しめる、
レンジでチンする
コンパクトサイズの即席チーズフォンデュも、
スイスでは人気 ♪

ロックダウンによる
レストランの閉鎖、在宅勤務など、
家にいる時間が長くなったことで、
家庭料理を作る人も増え、
チーズの消費にも繋がったということなのでしょう。
流石はチーズのイメージも強い、
スイスと言う国だと感じます。
同じく消費量が増加した
ワイン、ビールなどのアルコールのおつまみとしても、
チーズの存在は不可欠だったのだそう。
「テーブルを囲み、
チーズをつまみながら家族と過ごす時間は、
一つのものを共有する喜びや楽しさにも繋がり、
多くの人々にとって、
このパンデミックによって長く閉ざされた月日を
乗り越えるためのを助けとなり、
一家だんらんの機会の一つにもなった」と、
チーズ組織のマーケティング担当者は述べています。
日本では、お鍋を囲んで、家族だんらん・・
と言う感じと、
似たような感覚なのかもしれませんね。
粉チーズや細かく刻まれたものなど、
料理を簡素化する製品の使用も増えているそうです。
スイスチーズマーケティングの統計によると、
昨年はスイスへチーズの輸入も増加し、
11.7%増の71,700トン近くになったとのこと。
この中にはきっと、
私達夫婦がスーパーで目にした、
英国産のチェダーチーズも含まれているのだと思います。
私がスイスに来た18年前は、
スイスのスーパーのチーズ売り場で目にしたチーズは、
ほぼ全てがスイス産で、
チェダーチーズを含めてスイス国外のチーズは、
デパートの地下食品売り場のチーズコーナーか、
専門のデリにでも出向かねば
買い求めることができませんでした。
けれども最近では、一般のスーパーでも、
英国、フランス、オランダ、イタリア 等、
海外からの輸入チーズが色々と
店頭に並んでいます。
今でも、絶対スイスのものでなくては!
と、頑な考えを持つ人もいるのでしょうが、
一般的な人々の生活風景を眺めていると、
若い世代を中心に、
心も次第にオープンになってきたようです。
コロナの終息はまだまだ先が見えませんので、
スイスの食卓でのチーズ人気は、
更に高まりそうな気もします。
経営困難になったり、職を追われる人がいる一方で、
チーズビジネスに限らず、
様々な職種でコロナを追い風とし、
ビジネスを成功させている人達も、
世界中にはいるのだと、あらためて感じています。
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